2010/07/07

eSOL(蛋白質可溶率データベース)の拡張

 我々が行った大腸菌全タンパク質の凝集体形成傾向のデータ(Niwa et al. PNAS 2009, pdf)がeSOLというデータベース(DB)として公開されている。
 このたび、統合データベースプロジェクトの畠中さんのご尽力により、eSOLが蛋白質関連の統合DB(TogoProt)に登録された。



 この統合により、ある蛋白質に関するデータを多面的に調べたい方はバラバラに調べることなくまとめて情報を得ることができると期待される。

 (eSOLは大腸菌タンパク質だけなので検索時には、たとえば metk ecoliというようにecoliを付けてください)

2010/07/03

光るオワンクラゲ

 以前のエントリーで鶴岡出張の際に加茂水族館にてオワンクラゲを見てきた件について記した(「オワンクラゲ」2009/1/10)。その続きとして、先日、慶應大学先端生命科学研究所に用事があって鶴岡を訪れた際に、再度加茂水族館を訪ねたのでその顛末を紹介したい。


 前回唐突に訪れた際、精製したGFPを差し上げたところたいへんに喜ばれ、ニュースになるくらいであったが、残念ながら館長さんに会うことはできなかった。その後、加茂水族館ではオワンクラゲと一緒にGFPタンパク質そのものを展示したり、館長さんからは直筆の手紙や著作をいただくなどしていたのでぜひとももう一度伺いたいと思っていたところ、再び慶應大学(鶴岡)に行く機会に恵まれ、再訪することができた。

 今回は事前に連絡を入れておいたので、村上館長に会うこともでき、一般のお客さんには非公開の「クラゲ研究所」に案内していただいたり、直々にクラゲ生育の苦労話を教えていただいたりと楽しい時間を過ごした。最後にはクラゲの絵柄入りネクタイやタイピンまでいただき、たいへん満足して水族館を後にした。

 前回訪れた際にはオワンクラゲは「光ってなかった」が、今回はブラックライトに照らされて美しく緑に光るクラゲを見ることができたのもうれしかった(下のきれいな写真は、同行した卒研生が撮してくれた)。


 なお、前回の鶴岡訪問のきっかけとなった慶應大学との共同研究は実を結び、シャペロニンGroELの細胞内基質タンパク質をきちんと決めることができた(Fujiwara et al, EMBO J. 2010 日本語での解説は「タンパク質の社会」の成果欄を参照)。